【元社員が解説】AWSで働くエンジニアの「年収」と「RSU」は?

AWS

はじめに

今日は、日本のAWSで働くエンジニアが、どのくらいの給料をもらっているか解説します。

ざっくり説明すると以下が目安です。

  • ソリューションアーキテクト(技術営業)、プロフェッショナルサービス(コンサル)、テクニカルアカウントマネージャー(エンタープライズサポート)は、
    • 年収 1,000万円 プラス サイニングボーナス(250万円)
  • プレミアムサポート(テクサポ)、トレーニングは
    • 年収 600 万円 プラス サイニングボーナス(150万円)

AWSでは初回契約時にサイニングボーナスといって給料とは別にRSUと呼ばれる自社株の付与があります。こちらも魅力的な報酬制度なので合わせて説明していきます。

AWS への転職に興味がある方はこちらの記事を参考にしてください。僕が実際に AWS に転職するためにやったことをまとめています。

【内定者直伝】僕がAWSの転職に成功するためにやったこと

【内定者直伝】僕がAWSの転職に成功するためにやったこと

ちなみに外資系企業やIT企業への転職も考えている方は エンワールド 、Geekly(ギークリー)や、リクルートエージェントあたりの転職エージェントを使うこともオススメします。

年収テーブル

まずは年収のテーブルからです。この数字は以下のサイトから引用しています。

【L5で1100万】Amazon/AWS ジョブレベル別に見る年収額はいくら」より

ジョブレベル 年収レンジ ポジション
L1〜L3 300〜500万円 契約社員、アルバイト、パート
L4 400〜700万円 正社員・新卒
L5 700〜1100万円 マネージャー(中間管理職)
L6 1100〜1600万円 シニアマネージャー(管理職)
L7 1700〜2600万円 上級管理職、部長クラス
L8 2100〜4000万円 本部長クラス
L9 欠番
L10 4000〜1億8000万円 統括責任者クラス※ヘッドハンティングのみ
L11 2億2000万円以上 SVP(取締役)クラス※ヘッドハンティングのみ
L12 約1000万円※保有資産 約19.6兆円(2020年) ジェフ・ベソス氏
上記は Amazon が基準になっており、AWS の場合は上記より年収が高いのが実情です。

特にエンジニア職の場合は、以下のように置き換えて見ていただく方が現実に合っています。

  • 正社員 L5
  • マネージャ L6
  • シニアマネージャ L7

普通のエンジニアであれば超頑張ってもL7までが現実的なラインです。

ジェフ・ベソスがL12なのは、なんとなく聞いたことがありましたが、L9が欠番なのは僕も知りませんでした・・・。

で、現実的には

日本のAWSエンジニアはほとんどが、L4(400〜700万円) からL6(1100〜1600万円)の間のグレードです。

ちなみに年収やグレードに関しては住んでいる地域(というか国)でかなり違ってきます。シリコンバレーやオーストラリアは、そもそも物価が高いのでそれに見合った年収になります。一方、韓国などの物価が安い地域では、それなりの年収です。日本は、その中間ぐらいだと思います。

また、上記の表ではおおよそのポジションが書いてありますが、これも国や部署によってかなり変わってきます。

ここからは、実際働いてみた経験から 日本のAWSの職種別の給与レンジを解説していきたいと思います。

ちなみに、それぞれの職種についての解説は、こちらを参考にしてください。

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ソリューションアーキテクト

いわゆる技術営業です。イベントなどで登壇をしたり、動画に出てくるのは ほとんどこの職種の人達です。日本のエンジニア職のなかでは一番花形の職種です。

ほとんどのエンジニアはL4(400〜700万円) からL6(1100〜1600万円)のグレードです。

入社時に経験が少なかったり、年齢が若かったりすると「アソシエイトソリューションアーキテクト」という名前から始まります。この場合はL4スタートです。

ある程度経験があったり年齢が高い場合は通常の「ソリューションアーキテクト」になり、L5になります。

マネージャやシニアエンジニアになってくるとL6になります。ただし、頑張って評価されればL7までは現実的に到達可能です。

L7になるとかなり人数が少なくなります。

プレミアムサポート

プレミアムサポートは、いわゆるテクサポです。

この部署は、新卒採用を行っている事もあり、L4スタートが普通です。新卒は普通にL4の最低金額からスタートです。

マネージャやシニアなエンジニアになるとL5・L6と上がっていきます。人数が多い部署なのでグレードも幅がありますが、

L4(400〜700万円)とL5(700〜1100万円)のグレードが多い部署です。
L6に上がるにはマネージャになっていくパスもありますが、マネージメントではなく現場で仕事を続けたい場合は、ソリューションアーキテクトに転向するというエンジニアもいます。
エンタープライズサポート

一方、エンタープライズサポートの部署では、L5が多数になります。シニアなエンジニアやマネージャになるとL6です。ですので、

L5(700〜1100万円)とL6(1100〜1600万円)のグレードが中心です。

中にはL7もいますが、相当スペシャルなエンジニアだけです。たしか日本だと一人だけだと記憶しています・・・。

人数が少ない割に、グレードが高いのがこの部署の特徴です。

トレーニング
トレーニング部門はL4(400〜700万円)が中心です。

マネージャになるとL5になります。

トレーニングだけはちょっと特殊で、現場でL5に上がるのが難しい部署です。ソリューションアーキテクトのように直接利益を生み出すわけではなく、サポートのように人数が多い部署ではないので、予算の関係でグレードを上げるのが難しいようです。

非マネージャでL5以上に上がりたい場合は、ソリューションアーキテクト等のほか部署に移動する必要があります。

「RSU」について

またAWSの特徴として、給料と別に「RSU」と呼ばれる自社株が配布される仕組みがあります。こちらも非常に重要なので解説していきます。

L5・入社1〜4年目の月給と年収モデル

L5 基本給 サイニング
ボーナス
RSU 年収
1年目 58〜92万円 120〜180万円 5% 700〜1100万円
2年目 61〜94万円 120〜180万円 15% 730〜1130万円
3年目 53〜82万円 なし 40% 640〜980万円
4年目 56〜84万円 なし 40% 670〜1010万円
【L5で1100万】Amazon/AWS ジョブレベル別に見る年収額はいくら」より
ちょっと、わかりにくいと思うので解説します。
上記は入社時についてくる「サイニングボーナス」という制度の説明です。入社の特典として年収プラス上記のボーナスがつきます。入社時点の年収をもとに4年分のボーナスがついてきます。
注目してほしいのは、「RSU」の項目です。1年目から4年目の%を合計すると、100%になります。つまり、4年間働き続ければ、年収1年分の株がもらえる仕組みです。例えば年収が1千万円の場合、4年間で1千万円分の株をもらう事ができます。
これは、せっかく雇った優秀なエンジニアを少なくとも4年間は引き止めるための仕組みですね。
しかもアマゾンの株価推移を見てみると・・・ ※ Google 検索から引用
なんと4年で株価が3倍になっています。つまり
年収1千万円で入社した場合、4年後にRSUが3千万円の価値になっているんです!!!
これは半端ない威力がありますよね。
(もちろん、株価は今後どうなるかわかりませんが・・・。)

AWSで働くエンジニアの仕事内容は?

こちらの記事では、実際にAWSエンジニアがどのような仕事をしているか解説しています。

ご興味があるかたは参考にしてください。

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オススメの転職サイトと転職エージェント

ここで、AWSへの転職にオススメの転職サイトを紹介させていただきます。

エンワールド

【公式サイト】https://www.enworld.com/

まずオススメするのはエンワールド です。この転職エージェントはクラウドサポートエンジニア(やのソリューションアーキテクト求人を扱っています。

またエンワールド の特徴は以下です。

外資系転職専門の強み

実は、日系と外資で経歴書の書き方が違ったり面接対策が違ったりします。たとえば、日系の場合は経歴に関してかなり細かく網羅的に書くのが良しとされていますが、外資系の場合は短く簡潔に書くほうが好まれます。そんな外資転職の特徴も エンワールド であればノウハウがありますのでとても頼りになります。

AWS への転職に興味がある方は、エンワールド で無料カウンセリングを受けてみましょう!

Geekly(ギークリー)

【公式サイト】https://www.geekly.co.jp/

次のおすすめはGeekly(ギークリー)です。この転職サイトのポイントは以下です。

  • 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)が対象
  • IT・WEB・ゲーム業界を専門
  • 正社員案件のみ

比較的新しい転職エージェントですが、大手を中心に非公開求人数は約10,000件以上!(2023年11月時点)。独占求人も多数取り扱っており、大手サービスに劣らないサービス力を誇ります。

首都圏でIT業界への転職を検討されている方は、迷わずGeekly(ギークリー) に登録しましょう!!!

まとめ

今日は、AWSで働くエンジニアの「年収」と「RSU」を紹介しました。現時点で、日本のWEB/IT企業では最強の報酬が出るのが AWS だと思います。

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それでは、また!!!