はじめに
「AWSに転職してみたい。でも、自分の経験で通用するのか」
「面接が難しいと聞くけど、何を準備すればいいのか」
この記事では、僕が実際にAWSへ転職するためにやったことを紹介します。応募を決めている方も、まずは選考や準備のイメージをつかみたい方も、参考にしてみてください。
僕が取り組んだ準備は、大きく次の4つです。
AWSの選考に向けては、技術の勉強に加えて、これまでの仕事で何を考え、どう行動したかを説明する準備もしておきたいところです。
僕自身の経験をもとに書いているので、選考内容や進め方は職種・時期によって異なります。そのまま暗記する攻略本というより、自分の準備を考える材料として使ってください。
応募後に慌てないよう、準備は早めに始めましょう。ただし、ひとりで全部仕上げてから相談する必要はありません。情報収集やエージェントへの相談も、準備と並行して進めて大丈夫です。
転職活動そのものが初めてで、全体の流れから知りたい方には、初めての転職ガイドも用意しています。
それでは、僕がやったことを順番に紹介していきます。
AWS の仕事を知る
AWSの求人サイトをチェック
まずは、AWSの求人ページのチェックです。これは必須ですね。ちなみに、エンジニア系の職種は以下です。興味がある職種の説明は一通り読んでおいたほうが良いと思います。
実際に入社した際には、ここに載っている人たちと一緒にお仕事する事になります。
https://aws.amazon.com/jp/careers/
ソリューションアーキテクト
いわゆる技術営業。セミナーで登壇するのは、だいたいこの人たちです。結構花形職種ですね。
担当のお客さんがついて そのお客さんをサポートする部署と、特定の技術(RDSとか)の担当になってそのスペシャリストとして活動する部署に別れています。
技術大好きかつ、それを人に話すのが好き。というひとにはおすすめ。
プロフェッショナルサービス
これは、まあコンサル部署です。要件定義して設計したら、実際にはクラスメソッド等のベンダーと強調して案件を進めます。
トレーニング
有料のトレーニングをしてくれる人たち。お客さん先に行ってトレーニングすることもある。
人に教えるのが好きな人向き。あと一日中喋ってるので、人前で喋るのが大好きなひと向け。私が知っているトレーナー達は元エンジニアが多かった。
エンタープライズサポート
お客様が一番高いサポート契約を結ぶと、この人達が担当になってくれます。
基本は担当が何社かついて、そのお客さんのシステムをサポートする。お客様と長く深く付き合いたい人向け。だいたい、業界毎に担当がわかれてるかな。
プレミアムサポート
いわゆるテクサポ。
狭い範囲でもシステムを深くまで理解したい人向け。この中だと、一番システムのディープなところまで見れます。
AWSで働いているエンジニアの仕事とは?
AWSのエンジニアがどのような仕事をしているか、こちらの記事でもまとめています。ぜひ参考にしてください。

実際にAWSの人の話を聞いてみる
ええ?いきなり?って思う方もいるかもしれません。。でも、以外と気軽に聞けるんです。AWSでは割と頻繁に求人イベントをやっています。
上記、実際に働いているAWSのエンジニアが、転職に興味がある人向けに行っている説明会です。気軽に話を聞けるし、履歴書なんかも必要ありません。もちろん面接なんかの評価にもまったく関係ありません。
僕の場合は興味がある複数の部署のイベントに参加して、その人達の雰囲気を見てから応募先を決めました。
転職サイトで情報収集
もし、この段階でAWSに興味がでてきたら、もっと詳しい情報を調べましょう。
転職会議には、どんな面接をやっているのか?とか、どの職種の人がどれぐらいのオファーをされたのかが書いてあります。
まずは、ここで情報収集しながら作戦をたてましょう。
上記以外の企業口コミサイトに関して僕のブログでもまとめていますので、参考にしてください。

自分の経歴を振り返って志望動機を固める
履歴書作成
なんとなく情報収集を始めながら、履歴書を作り始めましょう。
この段階では完成度は五割くらいでも大丈夫です。なぜ五割でOKかという事も、この後に説明します。
生成AIを使ってブラッシュアップすることでより洗練された経歴書になります。こちらの記事も参考にしてみてください。

転職エージェントと話す
なぜ何社も話したかというと、担当者によって知識も対応も違いますし、相性もあるからです。グイグイ引っ張ってくれる人が合う場合もあれば、じっくり話を聞いてくれる人が合う場合もあります。大手だから、名前を知っているから、だけでは分かりません。
相談するときは、求人を紹介してもらうだけでなく、次のことも話してみましょう。
- これまでの経験を、次の仕事でどう活かしたいか
- なぜAWSに興味を持ったのか
- 仕事内容や年収、働き方で何を大切にしたいか
人に説明しようとすると、自分の考えが曖昧なところにも気づきます。「なぜ転職したいんですか?」への答えが、自分でも思ったより長い。そんなところから整理していけば大丈夫です。
職務経歴書や志望動機を、ひとりで完璧に仕上げてから相談する必要はありません。相談しながら準備を進めるのも、エージェントの使い方の一つです。
AWSや外資系企業への転職を相談したい方へ
実務経験を活かして、国内の外資系企業や日系グローバル企業への転職を考えている方には、エンワールドをおすすめします。
AWSを志望していることに加えて、これまでの経験や希望する仕事内容も伝えてみてください。AWS以外にも関心があれば、その希望も含めて相談してみましょう。
求人の紹介可否は、募集状況や経験・希望条件によって異なります。希望するAWSの職種を扱っているかも、相談時に確認してください。
相談先を比較してから選びたい方は、AWS転職向けの転職サイト・エージェント比較も参考にしてください。
面接対策
「リーダーシッププリンシプル」を理解する
ここにリンクしておきます。これはAWSで働くようになると、とっても重要な内容です。
内部ではOLP(オーエルピー)と呼ばれています。
評価もこの軸で行いますし、面接の質問もこの内容で構成されています。これを理解するとしないとでは、今後のみなさんのAWSライフがまったく違ったものになっていきます。
さらに・・・

想定問答の作成
面接官は OLP に従って質問をしてきます。そこまでわかっているのですから事前に回答を用意しておきましょう。そこでポイントです。
OLPに沿った具体的な体験を S.T.A.R 形式で回答できるようにしておきましょう。
- Customer Obsession
- 「あなたは、いままでお客様の利益を最大化させるような経験をしたことがありますか?」
- Ownership
- 「あなたは、いままで主体的にプロジェクトを行った事がありますか?」
- Learn and Be Curious
- 「あなたは、自分自身を向上させるために努力している事はありますか?」
- S (Situation)
- そのときの状況、環境、背景等
- T (Task)
- 具体的に解決した課題、役割、任務等
- A (Action)
- 実際に、どんな行動を起こしたのか?どんな工夫をしたのか?どのように解決したのか?
- R (Result)
- その結果、何を達成したのか?どんな実績を達成したのか?この部分は数字にできるものは数字にしておきましょう。
どのOLPで質問されても、STAR形式で回答できるように準備しておきましょう。
こちらも「Amazonキャリアデー2021」の動画を紹介させていただきます。
上記のSTAR形式の説明や、AWSでの面接のコツやポイントが紹介されていますので参考にしてください。
再度強調しますがあくまでの一番重要な OLP は Customer Obsession です。少なくとも、この質問に対する回答は完璧に準備しておきましょう。
より具体的な対策をこちらにまとめています。

で、ここでもエージェントをうまく使ってください。だいたいのエージェントは面接の練習をしてくれます。ここで練習をするのとしないのでは大きく差が出ます。繰り返しますが、あたなが受けようとしているのは、いま一番人気のあるIT企業です。少しでもライバルと差をつけるためには、努力を惜しまないようにしましょう。
ちなみに、AWS(Amazonも)の面接ではバーレイザーという面接官がでてきます。彼らは応募した部署とは別の部署に勤務している人です。何を面接するかというと、専門的な知識を抜きにして、応募者がAWSの社員としてふさわしいか(イコールOLPに合っているか?)という事だけを見るための面接官です。この辺りは非常にAWS/Amazonらしいなと思うところで、AWSがいかにOPLを大事にしているかがわかりますね。
2021年 9 月に 「Amazon Career Day」という Amazon の採用イベントが開催されました。このイベントで AWS の面接対策としても非常に有益な情報が公開されていますので、記事にまとめています。
AWS の面接対策に使える「Amazon Career Day」の紹介

「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」を読む
これも重要な内容です。良くも悪くもAWSは、この人の思想が色濃く反映されています。
この中にもリーダーシッププリンシパルはでてきますし、この本の中で書かれているナラティブは実際に社内の会議等で使われている形式です。
転職後の仕事の仕方をイメージする上ではとても参考になります。
ちなみに、この本は「面接前に読んでくるように」と人事から指示があります。
テスト対策
応募する職種によっては、英語や技術に関するテストがあります。書類選考を通過してから慌てないよう、必要な対策は早めに確認しておきましょう。
応募すると、その後の選考にも日程や期限が出てきます。たとえば、次のようなスケジュールです。
- 書類選考の結果が出るまで:およそ1週間
- 書類選考からテストまで:およそ2週間
- テスト通過後の面接:およそ1週間ごとに、複数回
- オファーが出てから回答するまで:およそ1週間
※上記は選考の進み方の一例です。職種や時期によって、テストの有無、面接回数、日程は異なります。
書類選考を通過してからテスト対策を始めると、仕事と並行して準備するには時間が足りなくなるかもしれません。僕は、必要なテスト対策を十分に進めてから、書類応募することをおすすめします。
そのためにも、応募前にどんなテストがあるのかを確認しておきましょう。採用担当者や、その求人を扱うエージェントへの相談は、準備が終わる前でも大丈夫です。
以下は、僕が知っている範囲での英語・技術テストの対策です。実際に受ける選考の案内に合わせて、参考にしてください。
英語
実は、応募する職種によって英語のテスト形式は違います。また、その時期によってもテスト内容が変化しています。以下に僕が知っている範囲で情報を書いておきますので参考にしてください。
- サポート系の職種
- メールやチャットで US のエンジニアとやり取りしたり、その内容を日本のお客様に伝える仕事が多いです。日英や英日の翻訳をやっておくと良いと思います。
- ソリューションアーキテクト・ビジネスデベロップメント系のプレセールス系職種
- USのエンジニアと日本のエンジニアの間にたってミーティングを行う機会がある職種です。英語で技術的な会話(MTG)ができるようにしておきましょう。
- トレーニング系の職種
- 基本的に英語のドキュメントが読めれば問題ありません。
技術テスト対策
技術テストも職種によって異なっています。
- テクニカルサポート
- 一番技術的なハードルが高い部署です。コーディングも含めて準備が必要です。
- エンタープライズサポート
- AWS の知識よりも基本的な IT の知識やトラブルシューティングの知識が重視されます。
- ソリューションアーキテクト
- 基本的な IT の知識に加えて AWS の知識も問われます。AWS での基本的なスキルは最低限必要になります。
僕は実際に応募する前に、AWSの人と話をして「言語のテストがあるよ」と言われていたので一生懸命Javaの勉強をしました。ただ、実際にはこれは英語のテストのことでした・・(汗。で実際の技術テストは、経験のあるエンジニアならまったく問題なく解答できるレベルです。
ちなみに私が応募したロールではAWSの知識は全く問われませんでした。
実際に働いてみて感じたのは、AWSの技術に関する知識や情報は、社内に掃いて捨てるほどあります。それよりも、いざというときに頼りになる知識はクラウドよりもベーシックな知識でした。結局お客様がAWSの上でウェブサービスを構築したら、OSの仕組みとかhttpの知識とかDBの知識が必要になりますよね。それらの知識がなくてAWSの知識だけあっても、きっと対応できません。
ちなみに私はAWSでの業務経験ゼロで入ったので、入ってからかなり苦労しましたが・・・(汗。
書類応募
さて、ここできたら いよいよ書類選考です。ここまで準備をしてきたあなたは、準備万端。書類選考さえ通れば、もうどんな面接官がきても堂々と対応できるはずです。こっちにはOLPがついてますから!!!
おわりに
ここまで、僕がAWSに転職するためにやったことを紹介しました。いかがでしたか?
こうして並べると、なかなか準備が多いですね。僕も求人を調べたり、人に話を聞いたりしながら、少しずつ準備を進めていきました。
AWSへの転職を考えている方には、準備の参考になればうれしいです。「AWSに入る人って、どんなことをしているんだろう」と読みに来た方にも、雰囲気が伝わったでしょうか。
もし読んでみて「自分もちょっと挑戦してみたい」と思ったら、まずは気になる職種の仕事内容を調べてみてください。自分の経験と重なるところが見つかるかもしれません。
誰かに相談しながら進めたい方へ
記事を読んでも、「自分の経歴だと、どんな仕事を目指せるのか」は判断しにくいかもしれません。
そんなときは、ひとりで考え込まず、自分の経歴を客観的に見てくれる人に相談してみるのも一つの方法です。国内の外資系・グローバル企業への転職を考えている方には、エンワールドをおすすめします。
相談するときは、AWSに興味を持った理由や、これまでの仕事内容、次に挑戦したいことを伝えてみてください。自分の経験を活かせる求人があるか、AWS以外にも選択肢があるか、気になることを聞いてみましょう。
※求人の紹介可否は、募集状況や経験・希望条件によって異なります。希望するAWSの職種を扱っているかは、相談時に確認してください。
もう少し情報を集めたい方へ
相談先を比較して選びたい方には、外資系・IT業界向けのエージェントや、情報収集に使えるサービスを整理しています。
また、「受かるための準備」と同じくらい、「入ってから自分がやりたい仕事をできるか」も大切です。僕がAWSで働いて良かったことと、最終的に辞めた理由は、こちらに書きました。
この記事が、AWSで働くことや、自分のこれからの仕事を考えるきっかけになればうれしいです。


