AWSエンジニアに興味があるけど、検索すると「AWSエンジニア やめとけ」と出てきて不安になる。
そんな人は多いと思います。
AWSは将来性がありそう。
クラウドエンジニアは需要がありそう。
資格を取れば転職にも有利そう。
でも一方で、
「運用監視ばかりで成長できないのでは?」
「夜間対応やオンコールがきついのでは?」
「AWS資格を取っても、実務経験がないと意味がないのでは?」
「AWS案件と書いてあっても、実際は監視だけなのでは?」
こんな不安もあるはずです。
この記事でいうAWSエンジニアとは、AWS社で働く社員のことではありません。
AWSを使って、システムの設計・構築・運用・改善に関わるエンジニアのことです(なお、考え方自体はGCPやAzureなど他のクラウドエンジニアにも共通します)。
たとえば、事業会社のSRE、クラウドエンジニア、インフラエンジニア、SIerのAWS移行担当、SESでAWS案件に入るエンジニアなどを含めています。
僕自身は、過去にAWSで働いていた経験があります。
また、AWSに入る前後で、クラウドを「使う側」と「提供する側」の両方を見てきました。
その経験から見ると、「AWSエンジニアはやめとけ」という話は、少し雑だと思っています。
元AWS社員として先に結論を言うと、AWSエンジニア自体はやめとけではありません。
むしろ、AWSを正しくキャリアに組み込めば、かなり強い武器になります。
ただし、注意点もあります。
それは、AWSに関わっているように見えて、実際には運用監視や手順書作業だけでキャリアが止まってしまうことです。
僕がAWSエンジニアを目指す人におすすめしたいのは、単に「AWSを触る仕事」ではありません。
目指すなら、AWSを使ってサービスを改善する仕事。
その代表例が、事業会社のSREです。
この記事では、元AWS社員の視点から、
- なぜ「AWSエンジニアはやめとけ」と言われるのか
- 運用監視だけで終わるキャリアの危険性
- SREと運用監視の違い
- AWSエンジニアを目指すなら、なぜ事業会社SREがおすすめなのか
- 転職で失敗しない求人選びのポイント
について解説します。
- 結論|AWSがやめとけではなく、“運用監視だけで終わるキャリア”が危ない
- 「AWSエンジニア やめとけ」と言われる理由
- AWSキャリア見取り図|同じAWSエンジニアでも仕事内容はかなり違う
- AWS転職でよく出てくる用語を整理しておこう
- 運用監視が悪いわけではない。問題は“改善に関われない運用監視”
- 目指すなら事業会社SREがおすすめ
- AWSエンジニアを目指していい人・慎重に考えた方がいい人
- とはいえ、未経験からいきなり事業会社SREは簡単ではない
- 経験別|SREにつながるAWSキャリア戦略
- AWSエンジニア転職で避けたい求人
- 求人票・面接・エージェント面談で確認すべき質問
- 転職エージェントを使うなら「AWS求人の中身」を確認してもらう
- まとめ|AWSエンジニアはやめとけではない。目指すならSREにつながる経験を選ぼう
結論|AWSがやめとけではなく、“運用監視だけで終わるキャリア”が危ない
最初に結論から言うと、AWSエンジニア自体はやめとけではありません。
AWSは今でも多くの企業で使われていますし、自社サービス、SaaS、クラウド移行、SRE、DevOps、データ基盤、AI基盤など、さまざまな領域で必要とされています。
なので、AWSを学ぶこと自体はキャリアにとってプラスになりやすいです。
ただし、注意点があります。
それは、AWSに関わっているように見えて、実際には運用監視や手順書作業だけでキャリアが止まってしまうことです。
求人票に、
「AWS案件」
「クラウドエンジニア」
「AWS運用」
「インフラ運用」
「クラウド監視」
と書かれていても、仕事内容はかなり違います。
ある求人では、AWSの設計・構築・運用改善まで関われるかもしれません。
一方で、別の求人では、アラートを見て、手順書通りに一次対応して、担当者に連絡するだけかもしれません。
どちらも求人票の上では「AWS案件」と書かれていることがあります。
でも、そこで積める経験はまったく違います。
AWSエンジニアとして市場価値を上げたいなら、大事なのはAWSを触れるかどうかではありません。
AWSを使って、どんな経験が積めるかです。
たとえば、
- 設計・構築に関われるか
- 障害の原因調査までできるか
- 監視設計を改善できるか
- TerraformなどのIaCに関われるか
- CI/CDや自動化に関われるか
- AWSコストやセキュリティ改善に関われるか
- SREやDevOpsにつながる経験が積めるか
ここを見る必要があります。
僕がこの記事で伝えたいのは、シンプルです。
AWSがやめとけなのではありません。 AWSを触っているようで、運用監視だけで終わるキャリアが危ない。
AWSをキャリアの武器にしたいなら、単に「AWS案件」と書かれた求人を選ぶのではなく、SREやDevOpsにつながる経験が積める環境を選んだ方がいいです。
特におすすめしたいのは、事業会社のSREです。
自社サービスをAWSで安定して動かし、障害対応、監視改善、自動化、CI/CD、IaC、コスト改善などに関われる環境なら、AWS経験はかなり強いキャリアになります。
この記事では、なぜ「AWSエンジニアはやめとけ」と言われるのか、運用監視だけで終わらないために何を見るべきか、そして経験別にどんな戦略でSREにつながるキャリアを作るべきかを整理していきます。
「AWSエンジニア やめとけ」と言われる理由
では、なぜAWSエンジニアは「やめとけ」と言われるのでしょうか。
AWSエンジニアが「やめとけ」と言われる理由はいくつかあります。
ただし、これらは「AWSそのものが悪い」という話ではありません。
多くの場合、仕事内容や会社選びを間違えると後悔しやすいという話です。
1. 運用監視だけの仕事になることがある
求人票に「AWS案件」「クラウド運用」と書かれていても、実際にはアラート確認や手順書通りの一次対応が中心になることがあります。
もちろん、運用監視そのものが悪いわけではありません。
ただ、原因調査や改善、自動化に関われない環境だと、AWSエンジニアとしての成長は限定的になりやすいです。
2. オンコールや夜間対応がある
AWSを使うシステムは、24時間動いていることが多いです。
そのため、障害時に呼び出されるオンコールや、夜間・休日対応が発生する会社もあります。
オンコールがあること自体が悪いわけではありません。
ただ、人数が少ない、ローテーションが不透明、手当がない、再発防止より根性対応になっている環境だと、かなり消耗しやすいです。
3. AWSのアップデートが速く、学習が続く
AWSはサービス数が多く、アップデートも速いです。
そのため、一度勉強して終わりではなく、継続的なキャッチアップが必要になります。
とはいえ、すべてのサービスを覚える必要はありません。
大事なのは、ネットワーク、Linux、IAM、セキュリティ、監視、ログ、データベース、コストなどの基礎を押さえて、必要なときに調べながら使えることです。
4. 資格だけでは転職できないことがある
AWS資格は転職に役立ちます。
特に未経験や微経験の人にとっては、学習意欲や基礎知識を示す材料になります。
ただし、資格だけでいきなりAWS設計・構築やSREのポジションに入れるとは限りません。
実務では、なぜその構成にするのか、障害時にどこを見るのか、どう運用するのかまで問われます。
5. 求人票だけでは中身が分かりにくい
AWSエンジニア転職で一番怖いのは、求人票だけでは仕事内容が見えにくいことです。
「AWS」「クラウド」「インフラ運用」と書かれていても、設計・構築に関われるのか、運用改善までできるのか、監視だけなのかは求人票だけでは分かりません。
だからこそ、AWSエンジニアを目指すなら、求人票のキーワードではなく、実際にどんな経験が積めるのかを確認することが大事です。
AWSキャリア見取り図|同じAWSエンジニアでも仕事内容はかなり違う
AWSエンジニアと一言で言っても、実際の仕事内容はかなり幅があります。
自社サービスをAWSで改善する人もいれば、顧客システムをAWSに移行する人もいます。
SREとして開発チームと一緒に信頼性を高める人もいれば、運用監視としてアラート対応を中心に行う人もいます。
つまり、「AWSエンジニアはやめとけか?」を考える前に、自分がどの会社タイプ・どのレイヤーでAWSに関わるのかを知ることが大事です。
ざっくり整理すると、エンジニアの役割は次のように分けられます。
|
レイヤー |
事業会社 / 自社開発 / SaaS |
受託 / SI / コンサル |
|---|---|---|
|
事業・戦略に近い |
CTO / VPoE / 技術責任者 |
戦略コンサル / ITコンサル |
|
技術方針・設計 |
アーキテクト / Tech Lead |
アーキテクト / SE |
|
組織・進行管理 |
EM / 開発マネージャ |
PM / PMO |
|
実装・構築 |
Webエンジニア / SRE / インフラエンジニア |
アプリエンジニア / インフラエンジニア |
|
運用・保守 |
自社サービスのSRE / 運用改善 |
顧客システムの運用保守 / 監視 |
主にAWSに直接関わるエンジニアは、上記の「実装・構築」「運用・保守」のレイヤーになります。
※SESは会社タイプというより、契約・働き方に近いものです。上の各レイヤーに「案件として入る」イメージです。AWS設計・構築案件に入れれば強い経験になりますが、運用監視だけの案件に入ると成長が限定的になることがあります。
もう少し会社タイプ別に見ると、次のようになります。
|
会社タイプ |
AWSで関わること |
積める経験 |
注意点 |
|---|---|---|---|
|
事業会社 / 自社開発 / SaaS |
自社サービスのAWS運用・改善 |
SRE、可用性改善、コスト最適化、開発基盤改善 |
オンコールや障害対応がある |
|
受託開発 |
WebアプリやシステムをAWS上に構築 |
主に発注元の特定のアプリケーション開発に関わることが多く、ECS、Lambda、RDS、S3、CloudFront、CI/CDなどに触れる機会が多い。 |
案件によってAWS経験が浅くなる |
|
SIer |
顧客システムのAWS設計・移行 |
アプリケーション開発だけでなく、ネットワーク、セキュリティ、運用設計、クラウド移行の機会も多い。 |
担当範囲が狭いこともある |
|
コンサル系SI |
DX、業務改革、クラウド移行 |
上流、提案、設計、大規模案件 |
技術より資料作成・調整が多い場合もある |
|
SES |
案件先でAWS開発・構築・運用 |
案件次第で伸びる |
監視だけ、案件ガチャ、案件選択権なしに注意 |
|
MSP / 運用代行 |
顧客AWS環境の監視・運用 |
障害対応、運用設計、改善提案 |
見るだけ監視だと成長しにくい |
この表で伝えたいのは、同じAWSエンジニアでも、会社タイプによって積める経験が大きく変わるということです。
たとえば、事業会社のSREであれば、自社サービスの信頼性改善、監視設計、自動化、CI/CD、コスト最適化などに関われる可能性があります。
一方で、SIerやSESの運用監視だと、顧客システムの安定稼働を支える重要な仕事ではあるものの、現場によってはアラート確認や手順書対応が中心になることもあります。
もちろん、SIerやSESがすべて悪いわけではありません。
SIerでも、AWS設計・構築・クラウド移行・運用設計まで関われるなら、かなり強い経験になります。
SESでも、AWS構築案件や運用改善案件に入れれば、SREにつながる経験を積めます。
ただし、求人票に「AWS」と書かれているだけで安心するのは危険です。
大事なのは、
- 自社サービスなのか、顧客システムなのか
- 設計・構築に関われるのか
- 運用改善までできるのか
- 監視だけで終わらないか
- TerraformやCI/CDに関われるのか
- SREやDevOpsにつながる経験が積めるのか
を確認することです。
つまり、AWSエンジニア転職で大事なのは、「AWSを触れるか」だけではありません。
自分がどの会社タイプで、どのレイヤーでAWSに関わり、どんな経験を積めるのか。
ここを見ないと、「AWSエンジニアになったはずなのに、思っていたキャリアと違った」となりがちです。
AWSエンジニア転職で怖いのは、求人票に「AWS」と書いてあっても、実際にはどこまでAWSに関われるのか分かりにくいことです。
設計・構築までできるのか。
運用監視だけなのか。
SREやDevOpsにつながる経験が積めるのか。
このあたりは、求人票だけでは判断しにくいです。
僕自身、転職活動ではエージェントに経歴書を一緒にブラッシュアップしてもらい、実際に複数のオファーにつながった経験があります。
IT/Web系の転職で、AWS求人の中身を確認したいなら、Geekly(ギークリー)のようなIT転職に強いエージェントに相談してみるのはかなり現実的です。
AWS転職でよく出てくる用語を整理しておこう
ここまでで、SRE、DevOps、SES、SIer、MSPなど、いくつか似たような言葉が出てきました。
AWSエンジニア転職では、この用語をざっくり理解しておくことが大事です。
なぜなら、求人票に出てくる言葉の意味を知らないまま応募すると、「AWSをやりたかったのに、思っていた仕事と違った」となりやすいからです。
まずは簡単に整理しておきます。
|
用語 |
ざっくり意味 |
AWSキャリアでの見方 |
|---|---|---|
|
AWSエンジニア |
AWSを使って、システムの設計・構築・運用をするエンジニア |
仕事内容はかなり幅広い。設計・構築・運用監視・SREまで含まれるので、「AWSを使って何をするのか」を見る |
|
SRE |
Site Reliability Engineering。サービスを安定して動かすために、監視・障害対応・自動化・改善を行う役割 |
AWSをただ触るだけでなく、サービスの信頼性や開発速度を改善する経験につながる |
|
DevOps |
開発と運用の分断を減らし、速く安全にリリースするための考え方 |
CI/CD、IaC、自動化、監視改善などに関われると、AWSエンジニアとして強い経験になる |
|
SIer / SI |
顧客の業務システムを設計・構築・導入する会社・仕事 |
AWS移行、ネットワーク設計、セキュリティ設計、運用設計などに関われることがある。資料作成や調整だけで終わらないか注意 |
|
SES |
エンジニアが案件先に入って技術支援する働き方・契約形態 |
案件次第。AWS設計・構築・運用改善に関われれば強いが、監視だけ・手順書作業だけだと注意 |
|
MSP |
Managed Service Provider。顧客のシステムやクラウド環境を運用・監視・保守するサービス提供会社 |
AWS運用経験を積める可能性がある。アラートを見るだけか、原因調査・改善・自動化まで関われるかで価値が変わる |
|
自社開発 / 事業会社 |
自分たちのサービスやプロダクトを開発・運用している会社 |
自社サービスをAWSで安定運用し、改善していく仕事が多い。事業会社SREを目指すならこの領域 |
|
受託開発 |
顧客から依頼を受けて、Webアプリやシステムを開発する会社・仕事 |
アプリの実行基盤としてAWSを使うことがある。インフラ構築やCI/CDまで関われるか確認したい |
|
商流 |
案件で自分の会社がどの立場にいるかを表す言葉。元請け、一次請け、二次請け、三次請けなどがある |
商流が深いほど、発注元や設計判断から遠くなりやすい。AWS設計・構築・改善に関われるか、手順書作業だけにならないかを確認したい |
|
運用監視 |
システムが正常に動いているかを監視し、異常があれば対応する仕事 |
アラート確認だけなら成長は限定的。原因調査、監視設計、手順書作業の自動化までできるとSRE/DevOpsにつながる |
|
オンコール |
障害が起きたときに呼び出される当番 |
SREやインフラ職では発生することがある。頻度、人数、手当、再発防止の体制を確認したい |
|
IaC |
Infrastructure as Code。インフラをコードで管理する考え方 |
Terraform、CloudFormation、CDKなど。変更履歴を残せる、レビューできる、手作業ミスを減らせるのでSRE/DevOpsでは重要 |
|
CI/CD |
テストやデプロイを自動化して、安全にリリースするための仕組み |
GitHub Actions、AWS CodePipelineなど。開発チームが安全に速くリリースできる環境を作れると強い |
特に混乱しやすいのが、SRE、DevOps、SES、SIerです。
SREは職種や役割に近い言葉です。
DevOpsは考え方や文化に近い言葉です。
SIerは会社・業界のタイプです。
SESは契約や働き方に近い言葉です。
つまり、同じAWSエンジニアでも、
– 事業会社のSREとして働く
– SIerでAWS移行案件を担当する
– SESでAWS運用案件に入る
– MSPで顧客AWS環境を監視する
では、仕事内容も積める経験もかなり違います。
だから「AWSエンジニア」という言葉だけで判断せず、どの会社タイプ・どの役割なのかを見ることが大事です。
運用監視が悪いわけではない。問題は“改善に関われない運用監視”
AWSエンジニアの仕事として、運用監視に関わることがあります。
運用監視というと、
「アラートを見ているだけ」
「手順書通りに対応するだけ」
「夜勤がありそう」
「下流の仕事っぽい」
というイメージを持つ人もいるかもしれません。
たしかに、そういう現場もあります。
ただし、運用監視そのものが悪いわけではありません。
むしろ、良い運用経験は、AWSエンジニアとしてかなり強い経験になります。
なぜなら、運用を経験すると、システムの現実が見えるからです。
- どこで障害が起きやすいのか
- どんなアラートが本当に役に立つのか
- ログやメトリクスは足りているのか
- 手作業がどこでミスにつながるのか
- 復旧しにくい構成になっていないか
- AWSコストがどこで増えているのか
こういうことは、実際に動いているシステムを見ないと分かりにくいです。
問題は、運用監視の中身です。
同じ「運用監視」でも、レベルがかなり違います。
|
レベル |
内容 |
キャリアへの影響 |
|---|---|---|
|
Lv1:監視・一次対応 |
アラートを見る、連絡する、手順書通りに対応する |
入口にはなるが、長く続けると伸びにくい |
|
Lv2:原因調査 |
ログやメトリクスを見て、原因を切り分ける |
AWS実務経験として評価されやすい |
|
Lv3:改善・自動化 |
アラート改善、手順書作業の自動化、再発防止を行う |
SREやDevOpsにつながる |
|
Lv4:設計・標準化 |
CI/CD、IaC、監視設計、運用設計まで関わる |
クラウドエンジニアとしてかなり強い |
アラートを見て、担当者に連絡するだけ。
手順書通りに再起動するだけ。
設定変更の権限もなく、原因調査にも関われない。
この状態が長く続くと、AWSエンジニアとしての成長は限定的になりやすいです。
一方で、ログやメトリクスを見て原因を調べたり、アラートを改善したり、手作業を自動化したり、再発防止まで関われるなら、それはかなり良い経験になります。
ここで大事になるのが、DevOpsの考え方です。
DevOpsとは、ざっくり言うと、開発と運用の分断を減らして、サービスを速く安全に改善し続けるための考え方です。
昔ながらの現場では、
開発チームが作る。
運用チームが守る。
問題が起きたら運用が対応する。
という形になりがちでした。
でも、この形だと、運用で見つかった課題が開発や設計に戻りにくくなります。
アラートが多すぎる。
デプロイでよく失敗する。
手作業が多くてミスが起きる。
障害のたびに同じ対応をしている。
でも根本改善されない。
これだと、運用する人も開発する人もつらくなります。
DevOps的な運用改善では、運用で見つかった課題を、開発や設計に戻していきます。
たとえば、
- 手作業デプロイをCI/CDで自動化する
- AWSコンソールでの手作業変更をTerraformなどのIaCにする
- CloudWatchアラームのノイズを減らす
- 障害時に見るべきログやダッシュボードを整える
- よくある復旧手順をLambdaやSystems Managerで自動化する
- 障害後にポストモーテムを書いて、再発防止につなげる
こうした経験は、単なる運用監視ではありません。
SREやDevOpsにつながる、かなり価値のある経験です。
つまり、AWSエンジニアとして避けたいのは、運用監視そのものではありません。
避けたいのは、改善に関われない運用監視です。
逆に、運用監視から入ったとしても、
- 原因調査ができる
- 監視設計を見直せる
- 手順書作業を自動化できる
- CI/CDに関われる
- TerraformなどでIaCに関われる
- 障害後の再発防止まで考えられる
こうした環境なら、SREに近づく経験になります。
AWSエンジニアを目指すなら、「運用監視あり」と書いてあるかどうかだけで判断しない方がいいです。
見るべきなのは、その運用監視が、
アラートを見るだけで終わるのか。
原因調査や改善まで関われるのか。
DevOpsやSREにつながる経験になるのか。
ここです。
僕が「運用監視ではなくSREを目指した方がいい」と言っているのは、運用を軽く見ているからではありません。
むしろ逆です。
良い運用経験は、SREやクラウドエンジニアとしてかなり強い武器になります。
ただし、運用で見つけた課題を改善につなげられない環境に長くいると、AWSを触っているようで市場価値が伸びにくくなります。
だからこそ、AWSエンジニア転職では、運用監視で終わる求人ではなく、運用改善まで関われる求人を選ぶことが大事です。
目指すなら事業会社SREがおすすめ
AWSエンジニアを目指すなら、僕は最終的に事業会社のSREをおすすめしたいです。
理由は、AWSを単なる作業ではなく、自社サービスを良くするための手段として使えるからです。
ここで言うSREとは、Site Reliability Engineering の略で、ざっくり言うとサービスを安定して動かし、改善し続けるためのエンジニアリングです。
SREは、単なる運用担当ではありません。
アラートが鳴ったら対応する。
障害が起きたら復旧する。
それだけではなく、障害が起きにくい仕組みを作ったり、復旧しやすい構成にしたり、開発チームが安全にリリースできる基盤を整えたりします。
たとえば、SREの仕事には次のようなものがあります。
- 監視やアラートの設計
- 障害対応と再発防止
- CI/CDの整備
- TerraformなどによるIaC化
- AWSコストの最適化
- パフォーマンス改善
- セキュリティや権限管理の改善
- 開発チームが使いやすい基盤づくり
こう見ると、SREは「AWSを触る人」というより、AWSを使ってサービスの信頼性や開発速度を上げる人です。
ここが、単なる運用監視との大きな違いです。
1. AWSを“作業”ではなく“事業改善”に使える
事業会社のSREは、自社サービスを良くするためにAWSを使います。
目的は、AWSを触ることではありません。
目的は、
- サービスを止めない
- 障害の影響を小さくする
- 開発チームが安全にリリースできるようにする
- AWSコストを最適化する
- セキュリティを高める
- 手作業を減らす
ことです。
つまり、AWSは目的ではなく手段です。
「AWSを使っています」よりも、
「AWSを使って、サービスの信頼性改善やコスト削減、デプロイ改善をしました」
と言える方が、キャリアとしてはかなり強いです。
2. 改善まで関わりやすい
SIer、SES、MSPの運用監視でも、AWS経験を積めることはあります。
ただし、契約や権限、商流の関係で、改善まで関われない現場もあります。
たとえば、
- アラートを見るだけ
- 手順書通りに対応するだけ
- 原因調査は別チーム
- 設定変更権限がない
- 改善提案しても契約範囲外
というケースです。
もちろん、SIerやMSPでも、AWS設計・構築・運用設計・改善提案まで関われるなら強い経験になります。
ただ、事業会社のSREは、自社サービスを改善する立場なので、運用で見つけた課題を改善につなげやすいのが魅力です。
アラートが多すぎるなら、監視設計を見直す。
デプロイで事故が起きやすいなら、CI/CDを改善する。
AWSコストが増えすぎているなら、構成やリソースを見直す。
こういう改善に関われるかどうかで、AWSエンジニアとしての経験値はかなり変わります。
3. 開発チームと近い
事業会社のSREは、開発チームと近いところで働くことが多いです。
障害が起きたときも、インフラだけを見て終わりではありません。
アプリケーションのログを見る。
DBの負荷を見る。
直近のリリースを確認する。
開発者と一緒に原因を調べる。
再発防止のために、コードやリリース手順や監視を改善する。
こうした経験を通じて、
- アプリケーション
- AWS
- データベース
- ネットワーク
- 監視
- CI/CD
- セキュリティ
- コスト
を横断して見る力がつきます。
これはかなり強いです。
AWSだけ詳しい人より、サービス全体を見て改善できる人の方が、事業会社では評価されやすいです。
4. SRE・DevOps・Platform Engineeringに広がる
事業会社SREの経験は、その後のキャリアにも広がりやすいです。
たとえば、
- SRE
- Platform Engineer
- DevOps Engineer
- Cloud Engineer
- Infrastructure Engineer
- Architect
- Engineering Manager
のようなキャリアにつながります。
特に最近は、開発者が使いやすい基盤を作るPlatform Engineeringの考え方も広がっています。
開発チームが安全に速くリリースできるようにする。
インフラ構築やデプロイを標準化する。
監視やログの仕組みを整える。
開発者が迷わず使える基盤を作る。
こうした経験は、AWSエンジニアとしてかなり市場価値が高いです。
5. 給料や働き方の選択肢を持ちやすい
AWSエンジニアを目指す人にとって、給料や働き方もかなり気になるポイントだと思います。
一般論として、SIerやSESよりも、事業会社の方が給料や働き方の選択肢を持ちやすいケースがあります。
理由は、事業会社は自社サービスや自社プロダクトで利益を出しているため、エンジニアの働きが事業成長に直結しやすいからです。
もちろん会社によります。
すべての事業会社が高年収というわけではありませんし、すべてのSIerやSESの待遇が悪いわけでもありません。
ただ、SIやSESの場合、顧客から受けた単価や契約条件の中で人件費が決まることが多く、どうしても利益構造に制約が出やすいです。
また、働く場所についても違いがあります。
SIerやSESでは、顧客先の都合で勤務地や出社頻度が決まることがあります。
案件によっては、客先常駐や指定された現場への出社が必要になることもあります。
一方で、事業会社の場合は、自社の働き方としてリモートワーク、フレックス、出社頻度などを決めていることが多いです。
つまり、転職する時点で、
- フルリモートに近い会社
- ハイブリッド勤務の会社
- フレックスがある会社
- オンコール体制が整っている会社
- 開発チームと近く働ける会社
を選びやすいというメリットがあります。
もちろん、事業会社でもオンコールや障害対応はあります。
SREであれば、サービスの安定稼働に責任を持つ以上、緊急対応が完全にゼロとは限りません。
それでも、顧客都合で働き方が変わりやすいSI/SESより、自社の方針に合った会社を選べるという意味では、事業会社SREは働き方を設計しやすいキャリアだと思います。
AWSエンジニアとして給料やリモートワークも重視したいなら、単に「AWS案件」を探すのではなく、どの会社タイプでAWSを使うのかまで見た方がいいです。
AWSやSREの経験を年収アップにつなげたいなら、外資系企業も選択肢に入ります。
外資系企業では、クラウド、SRE、DevOps、Platform Engineeringの経験が評価されやすい求人もあります。
もちろん英語力や職務経験は求められますが、給与水準を上げたい人にとっては検討する価値があります。
外資系も視野に入れてAWS/SREキャリアを考えるなら、エンワールドのような外資系・グローバル企業に強い転職サービスで、自分の経験がどのくらい評価されるか確認してみるのもおすすめです。
AWSエンジニアを目指していい人・慎重に考えた方がいい人
AWSエンジニアやSREは、スキルだけでなく性格的な相性もあります。
もちろん、最初から全部できる必要はありません。
ただ、向いている人には共通する傾向があります。
逆に、合わない働き方を選ぶと「やっぱりAWSエンジニアはやめとけだった」と感じてしまうかもしれません。
以下の表で、自分に近いものがあるか確認してみてください。
|
タイプ |
AWSエンジニア/SRE適性 |
理由 |
|---|---|---|
|
新しい技術を覚えるのが好き |
高い |
AWSはアップデートが速く、調べながら使う場面が多い |
|
サーバーやインフラ構築が楽しい |
高い |
裏側の仕組みを作る仕事が多い |
|
障害原因を調べるのが嫌いではない |
高い |
ログ・メトリクスを見て切り分ける力が重要 |
|
手作業を自動化したくなる |
高い |
DevOps/SREと相性が良い |
|
開発チームと話すのが苦ではない |
高い |
SREは横断的なコミュニケーションが多い |
|
週末は一切パソコンを触りたくない |
低め |
未経験・微経験からだと自主学習が必要になりやすい |
|
緊急対応は絶対にやりたくない |
低め |
SREやインフラ職では障害対応が発生しうる |
|
決まった手順だけをやりたい |
低め |
改善・自動化・設計変更が求められる |
|
曖昧な役割分担が苦手 |
中〜低 |
SRE/DevOpsは境界領域を扱うことが多い |
この中で、特に大事なのは、
「サーバーやインフラを作るとちょっと嬉しい」
「手作業を見ると自動化したくなる」
「障害の原因を調べるのがそこまで嫌ではない」
このあたりです。
たとえば、EC2を立てて、ドメインを向けて、HTTPSでアクセスできるようになったときに、
お、動いた。ちょっと嬉しい。
と思える人は、AWSエンジニアに向いていると思います。
逆に、
仕事が終わったら一切パソコンを見たくない
新しい技術を覚えるのはできれば避けたい
障害対応や緊急対応は絶対にやりたくない
という人は、AWSエンジニアやSREを目指すなら少し慎重に考えた方がいいです。
もちろん、すべてに当てはまる必要はありません。
ただ、AWSエンジニアやSREを目指すなら、学び続けること、障害や運用課題に向き合うこと、改善することからは逃げにくいです。
だからこそ、自分の性格に合うかを見たうえで、今の経験に合わせた戦略を考えることが大事です。
とはいえ、未経験からいきなり事業会社SREは簡単ではない
ここまで読むと、
「じゃあ最初から事業会社SREを目指せばいいのか」
と思うかもしれません。
ただ、正直に言うと、完全未経験からいきなり事業会社SREになるのは簡単ではありません。
SREはかなり横断的な知識が必要です。
- Linux
- ネットワーク
- AWS
- データベース
- セキュリティ
- 監視
- CI/CD
- IaC
- 障害対応
- アプリケーション開発
- チームコミュニケーション
このあたりを幅広く見ます。
そのため、未経験からいきなりSRE採用を狙うよりも、まずは近い経験を積みながらステップアップするのが現実的です。
大事なのは、最初から完璧なポジションに入ることではありません。
ゴールを「監視オペレーター」ではなく「SRE/DevOps」に置くことです。
経験別|SREにつながるAWSキャリア戦略
ここまで、AWSエンジニアを目指すなら、単にAWSを触るだけではなく、SREやDevOpsにつながる経験を選んだ方がいいと書いてきました。
ただし、今の経験によって、狙うべき会社やポジションは変わります。
完全未経験の人と、インフラ運用経験がある人。
Webエンジニアと、SIer経験者。
SESで案件先に入っている人。
それぞれ、現実的な戦い方は違います。
大事なのは、今いる場所から、どうやってSREにつながる経験を積むかです。
|
現在の経験 |
狙うべき方向 |
まずやること |
注意点 |
|---|---|---|---|
|
完全未経験 |
インフラ入口 → AWS運用改善 → SRE |
Linux、ネットワーク、AWS CLF/SAA、GitHub、Terraform基礎 |
いきなり事業会社SREは難しい。監視だけ固定の会社に注意 |
|
インフラ運用・監視経験者 |
AWS運用改善 / クラウドインフラ / SRE候補 |
CloudWatch、VPC/IAM/EC2/RDS、Terraform、自動化、監視設計 |
「監視してました」だけで終わらせず、改善経験として語れるようになりたい |
|
Webエンジニア |
SRE / Platform Engineer / DevOps Engineer |
Docker、ECS/Lambda、RDS、CI/CD、Terraform、監視・ログ |
AWS専業より「アプリも分かるSRE」を目指すと強い |
|
SIer経験者 |
AWS設計・構築 / クラウド移行 / 事業会社SRE |
VPC設計、IAM、セキュリティ設計、運用設計、IaC、移行設計 |
資料作成や調整だけで終わらず、構成を説明できるようにする |
|
SES経験者 |
AWS構築案件 / 運用改善案件 → SRE |
案件選択、Terraform、CI/CD、原因調査、改善提案 |
案件ガチャ、監視だけ案件、案件選択権なしに注意 |
完全未経験の場合
完全未経験から、いきなり事業会社のSREを目指すのは正直かなり難しいです。
SREは、Linux、ネットワーク、AWS、監視、CI/CD、IaC、アプリケーション、障害対応など、幅広い知識が必要だからです。
ただし、AWSエンジニアを諦める必要はありません。
まずは、AWSにつながる入口を作るのが現実的です。
狙うなら、
- 未経験OKのインフラエンジニア
- クラウド運用に触れられる会社
- AWS研修や資格支援がある会社
- 運用から構築にステップアップできる会社
あたりです。
ただし、夜勤監視や一次対応だけで固定される会社は注意です。
まず学ぶなら、
- Linuxの基本コマンド
- ネットワークの基礎
- AWS Cloud Practitioner
- AWS Solutions Architect Associate
- Git / GitHub
- Terraformの基礎
- 簡単なWebアプリをAWSにデプロイする経験
がおすすめです。
資格だけではなく、実際に小さな環境を作ってみることが大事です。
たとえば、静的サイトをS3 + CloudFrontで公開する。
簡単なWebアプリをEC2やECSに載せる。
TerraformでVPCやEC2を作ってみる。
こうした経験があると、一気にキャリアの選択肢が増えます。
インフラ運用・監視経験者の場合
インフラ運用や監視の経験がある人は、AWSエンジニアを目指すうえでかなりチャンスがあります。
なぜなら、運用の現場を知っているからです。
狙うなら、
- AWS運用改善
- クラウドインフラエンジニア
- SRE候補
- MSPでも改善提案までできるポジション
- SIerのAWS運用設計・構築
あたりです。
ただし、転職では「監視をしていました」だけだと弱いです。
強く見せるなら、
- どんなアラートを見ていたのか
- どこまで原因調査したのか
- 障害対応で何を学んだのか
- 手順書作業を改善したのか
- 監視項目を見直したのか
- 自動化した経験はあるのか
まで語れるようにしましょう。
伸ばすべきスキルは、
- CloudWatch
- VPC / IAM / EC2 / RDS
- Terraform
- GitHub Actions
- 監視設計
- 障害対応の振り返り
- PythonやShellによる自動化
です。
運用監視の経験は、見せ方次第でかなり武器になります。
Webエンジニアの場合
Webエンジニア経験がある人は、SREやPlatform Engineerと相性が良いです。
アプリケーションが分かる人がAWSも分かると、かなり強いからです。
狙うなら、
- 事業会社のSRE候補
- Platform Engineer
- DevOps Engineer
- バックエンドエンジニア + AWS
- Webエンジニア兼インフラ改善
あたりが良いです。
伸ばすべきスキルは、
- Docker
- ECSまたはLambda
- RDS
- CI/CD
- Terraform
- 監視・ログ
- セキュリティ基礎
- パフォーマンス改善
です。
Webエンジニアの場合、AWS専業になる必要はありません。
むしろ、アプリも分かるSREや、開発者体験を改善できるPlatform Engineerを目指すと強いです。
SIer経験者の場合
SIer経験者は、AWSエンジニア転職でかなり活かせるものがあります。
特に、
- 要件定義
- 設計
- 顧客折衝
- 運用設計
- 移行計画
- ドキュメント作成
- プロジェクト推進
の経験は、AWS案件でも活きます。
狙うなら、
- AWSインフラ設計
- クラウド移行エンジニア
- クラウドアーキテクト候補
- 事業会社SRE
- クラウド特化SI / クラウドインテグレーター
あたりです。
伸ばすべきスキルは、
- VPC設計
- IAM
- セキュリティ設計
- 運用設計
- Terraform / CloudFormation
- 顧客に説明できる構成図
- 移行計画
- コスト設計
です。
注意したいのは、資料作成や調整だけで終わらないことです。
AWS構成を自分で理解し、なぜその設計にしたのか説明できるようにしておくと、かなり強いです。
SES経験者の場合
SESからでも、AWSエンジニアやSREを目指すことはできます。
ただし、SESは案件選びがかなり重要です。
狙うべきは、
- AWS構築案件
- AWS運用改善案件
- Terraformを使う案件
- CI/CDに関われる案件
- 原因調査や改善までできる案件
- 自社開発企業への転職
- SRE候補
です。
逆に、避けたいのは、
- 監視だけ
- 一次対応だけ
- AWSコンソールを見るだけ
- 設定変更権限がない
- 案件選択権がない
- 営業がAWSの中身を理解していない
ような環境です。
SESでAWSキャリアを作るなら、「AWS案件です」という言葉だけで判断しない方がいいです。
見るべきは、設計・構築・改善・IaCに関われるかです。
このように、AWSエンジニアを目指す戦略は、今の経験によって変わります。
完全未経験なら、いきなりSREではなくAWSにつながる入口求人。
インフラ運用経験者なら、運用監視で終わらず改善に関われる求人。
Webエンジニアなら、SREやPlatform Engineerにつながる求人。
SIer経験者なら、クラウド設計・移行・運用設計に関われる求人。
SES経験者なら、案件選択権とAWSの担当範囲を確認できる求人。
自分の場合どの求人を狙うべきか分からない人は、ITエンジニアに強い転職エージェントに相談して、今の経験で狙えるAWS求人を確認してみるのがおすすめです。
AWSエンジニア転職で避けたい求人
AWSエンジニアを目指すときは、「AWS」「クラウド」という言葉だけで求人を選ばない方がいいです。
求人票では良さそうに見えても、実際にはSREやDevOpsにつながる経験が積みにくい求人もあります。
特に注意したいのは、次の4つです。
1. 「AWS案件」と書いてあるだけで中身が不明な求人
求人票に「AWS案件」「クラウドエンジニア」と書かれていても、AWSのどこまで触れるのかは分かりません。
設計から関われるのか。
構築までできるのか。
運用改善までできるのか。
それとも監視だけなのか。
ここが曖昧な求人は注意です。
2. 監視・一次対応だけで終わる求人
運用監視そのものが悪いわけではありません。
ただし、アラートを見て連絡するだけ、手順書通りに一次対応するだけの仕事だと、AWSエンジニアとしての成長は限定的になりやすいです。
原因調査、改善提案、自動化、監視設計まで関われるかを確認した方がいいです。
3. 案件選択権がないSES求人
SESからAWSキャリアを作ることはできます。
ただし、案件選択権がない場合は注意です。
AWSをやりたくて入社したのに、実際にはヘルプデスク、テスト、監視だけの案件に入る可能性もあります。
SESを選ぶなら、AWS案件の中身を事前に確認できるか、案件変更が可能か、営業担当が技術を理解しているかを見た方がいいです。
4. オンコール体制が不透明な求人
オンコールがあること自体は悪いわけではありません。
むしろ、障害対応や再発防止まで関われるなら、SREとして重要な経験になります。
ただし、人数が少ない、頻度が不明、手当がない、障害後の改善文化がない、という環境は消耗しやすいです。
オンコールの有無だけでなく、体制まで確認しましょう。
まとめると、避けたいのは「AWSを使っているように見えるけど、SREやDevOpsにつながる経験が積めない求人」です。
AWSエンジニア転職では、求人票のキーワードではなく、その仕事でどんな経験が積めるのかを見ることが大事です。
求人票・面接・エージェント面談で確認すべき質問
AWSエンジニア転職で後悔しないためには、求人票に書かれている言葉だけで判断しないことが大事です。
面接やエージェント面談では、次のような質問を確認しておきましょう。
仕事内容について
- AWSのどのサービスを使いますか?
- 設計・構築・運用の比率はどれくらいですか?
- 監視だけの仕事ではありませんか?
- 本番環境の変更作業に関われますか?
- 原因調査まで担当できますか?
- 改善提案はできますか?
- 自社サービスの運用ですか?それとも顧客システムの運用ですか?
SRE / DevOpsにつながる経験について
- Terraform / CloudFormation / CDK は使っていますか?
- CI/CDの改善に関われますか?
- 監視設計の改善に関われますか?
- 手順書作業の自動化はできますか?
- ポストモーテムや振り返りはありますか?
- SREやPlatform Engineeringへのキャリアパスはありますか?
オンコール・働き方について
- オンコールはありますか?
- 何人でローテーションしていますか?
- 月に何回くらい呼び出しがありますか?
- 夜間・休日対応はありますか?
- オンコール手当はありますか?
- 障害対応後に再発防止まで行いますか?
- リモートワークは可能ですか?
SES・SIerの場合
- この案件は、元請け・一次請けに近い立場で関われますか?二次請け・三次請けなど、発注元から遠い立場ではありませんか?
- 案件選択権はありますか?
- AWS案件の中身を事前に確認できますか?
- 現場変更は可能ですか?
- 営業担当はAWSやインフラの理解がありますか?
- 資格取得後に案件変更やステップアップは可能ですか?
- 設計・構築に関われる案件はありますか?
全部を一度に聞く必要はありません。
ただ、最低限確認したいのは、
- 監視だけで終わらないか
- 設計・構築・改善に関われるか
- TerraformやCI/CDなど、SRE/DevOpsにつながる経験が積めるか
- オンコール体制が無理なく回っているか
- SESの場合、案件選択権があるか
このあたりです。
AWSエンジニア転職で大事なのは、「AWS」という言葉ではなく、SREにつながる経験が積める求人かどうかです。
まだ本格的に転職するか決めていない人は、いきなり転職エージェントに相談するのが少し重く感じるかもしれません。
その場合は、まずスカウトサービスで自分の市場価値を見てみるのもありです。
リクルートダイレクトスカウトは無料で登録でき、職務経歴を入れておくと企業やヘッドハンターからスカウトが届きます。
「今の経験でどんなAWS求人に声がかかるのか」
「SREやクラウドエンジニアとして需要があるのか」
「年収レンジはどのくらいなのか」
こうした情報収集から始めたい人には使いやすいサービスです。
転職エージェントを使うなら「AWS求人の中身」を確認してもらう
AWSエンジニアを目指すなら、転職エージェントはうまく使った方がいいです。
ただし、ただ求人を紹介してもらうだけではもったいないです。
大事なのは、求人票に書かれていない中身を確認してもらうことです。
たとえば、
- この求人は設計・構築に関われるのか
- 運用監視だけではないか
- SREやDevOpsに近い経験が積めるのか
- 事業会社のSREに近づける求人なのか
- SESの場合、案件選択権はあるのか
- オンコール体制はどうなっているのか
- TerraformやCI/CDに関われるのか
こういう部分は、自分一人で求人票を読んでも分かりにくいです。
特に未経験や微経験の人ほど、「AWS案件」と書かれているだけで良さそうに見えてしまいます。
でも、本当に大事なのは、AWSを使ってどんな経験が積めるかです。
不安な人は、ITエンジニアに強い転職エージェントに相談して、求人の中身を確認してもらうのがおすすめです。
|
サービス |
向いている人 |
使い方 |
|---|---|---|
|
Geekly(ギークリー) |
IT/Web系で具体的に転職相談したい人 |
AWS求人の中身を確認し、経歴書や面接対策まで相談する。フリーランス案件も視野に入れたい人は、あわせて相談してみる |
|
エンワールド |
外資系・年収アップを狙いたい人 |
AWS/SRE経験を外資・グローバル企業で評価してもらえるか確認する |
|
リクルートダイレクトスカウト |
まだ転職するか決めていない人 |
無料登録してスカウトを見ながら市場価値を確認する |
どれか1つだけ選ぶなら、今の温度感で選べばOKです。
具体的に転職相談したいならGeekly。
年収アップや外資も視野に入れるならエンワールド。
まだ様子見ならリクルートダイレクトスカウト。
具体的に転職相談やフリーランスの相談をしたい人は、
[Geekly(ギークリー)で相談する]
外資・年収アップも視野に入れる人は、
[エンワールドで外資系の転職相談をする]
まだ情報収集したい人は、
[リクルートダイレクトスカウトで市場価値を確認する]
まとめ|AWSエンジニアはやめとけではない。目指すならSREにつながる経験を選ぼう
AWSエンジニアはやめとけ。
そう言われる理由は確かにあります。
運用監視だけで終わる仕事もあります。
オンコールや夜間対応がある仕事もあります。
AWS資格だけでは評価されにくいこともあります。
求人票だけでは仕事内容が分かりにくいこともあります。
でも、AWSエンジニア自体がやめとけなわけではありません。
本当に注意すべきなのは、AWSに関わっているように見えて、実際には成長につながらない仕事を選んでしまうことです。
特に、アラートを見て連絡するだけ、手順書通りに対応するだけの運用監視に長くいると、AWSエンジニアとしての市場価値は伸びにくくなります。
一方で、運用で見つかった課題をもとに、
- 監視設計を改善する
- 手順書作業を自動化する
- CI/CDを整える
- Terraformでインフラを管理する
- 障害の再発防止を行う
- 開発チームと一緒にサービスを改善する
こうした経験が積めるなら、それはSREやDevOpsにつながる強い経験です。
僕がAWSエンジニアを目指す人におすすめしたいのは、単にAWSを触る仕事ではありません。
AWSを使ってサービスを良くする仕事。
その代表例が、事業会社のSREです。
もちろん、未経験からいきなりSREになるのは簡単ではありません。
でも、ゴールを「監視オペレーター」ではなく「SRE/DevOps」に置いて求人を選ぶだけで、キャリアの作り方はかなり変わります。
AWSがやめとけなのではありません。
AWSを触っているだけで、改善に関われないキャリアで止まるのがやめとけ。
AWSエンジニアを目指すなら、ぜひ「運用監視で終わらず、SREにつながる経験が積めるか」という視点で求人を見てみてください。

